『柳川〜熊本』
2007.12.29 
 柳川の朝、昨夜買っておいたパンを食べて、ホテルを出る。だいたい8時半だったと思う。昨日は、雨の中での出発だったが、今日は、いつ降ってもおかしくないような天気ではあるが、とりあえずは曇り。『つぎはぎ日本一周』の相棒ビアンキのロードバイクは、昨日の雨のため泥などがびっしりついていた。

 

 柳川といえば、川下り。朝早いのでどうかな?と思い、乗船場にいってみると、もうそこには、船頭さんたちが準備をしていた。さすが12月、こたつ舟も見え、これまた、いい感じだ。ただ、お客さんはまだ誰もおらず、一人だけの貸切りの川下りもどうかと思ったので、川を自転車でめぐることにした。ゆっくりゆっくり川沿いの小道を通る。風情のある風景だ。ただ、川沿いにずっと道があるわけではないので、時々ルートからはずれわからなくなときがあったが、それも柳川の裏側を見るようで楽しかった。川下りが通らないような小川も、なかなかいい感じのところもあった。

    

 蔵がつらなっている場所をパンフレットでよく紹介している。ここは思ったより小さくびっくりした。写真で見るととても立派な蔵が連なっているようにみえるのに・・・。その後、日本の道100選に選ばれている道を通る。さすがにいい感じの通りだ。そこを船が何艘も通り過ぎていく。これこそ絵になる。もう一つの道、白秋道路という小道。ここもまちぼうけの像などもあり、趣がある。整備がばっちりで、とても綺麗な道であるが、ところどころ昔のまんまの雰囲気も残っており、そこがまたいい。

    

   

    

 びっくりしたのは、12月のこの時期に、まだコスモスの花が咲いていた。地球温暖化??不思議な感じ。その後、北原白秋の記念館に行くが、年末で休館まあ仕方がない。表で写真だけ撮って次へ進む。

    

 柳川のお城跡へ向かう。そこは中学校のテニスコートの横をとおり、少し上ったところ。広い平らな場所が広がっているだけではあったが、案内の看板などを見て当時の様子を想像する。

 

 柳川の町を出て、大牟田の方向に向かい、県道18号を進む。途中、バイパスか何かの橋をつくっているのだと思うが、後少しでドッキングという珍しい状態だったので、写真に収めた。ここら辺りの港は、長いポールのようなものが立っていて、それぞれに船が係留してあるようだった。場所がはっきりさせるためのポールだろうか?

 

 荒尾という町の中の道は、二輪車専用のレーンが設置されて、ここもとても走りやすかった。どこの道もこういうようになってほしいものだ。
 玉名市に入る。長洲あたりからの国道501号線は、びっくりするぐらい、まっすぐな道が続く。7キロぐらいは続くだろうか。やはり九州は広いと実感する。とても益田ではこんな道は無理だ。あ〜それにしても長かった。そんな道を進んでいくと、さすが熊本、馬肉を売っている店が見えた。

   

 前田家別邸、夏目漱石『草枕』の舞台という表示。ちょっとよってみることにした。そこは、夏目漱石も利用した場所で、『草枕』の中でも登場してくるそうだ。残念ながら私は草枕と言えば、「に働けばが立つ。させば流される。意地をせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」の一節で有名であるぐらいしか知らないので実感がわかなかった。旅を終えたら、さっそく読んでみたいと思う。ここは、大半は、もう更地のようになっていて、部分部分が残っているだけだった。それでも部屋の中に自由に入れるようになっているところや、風呂などが見られるところなど面白かった。それから、丘の上の方に草枕交流館があったが、そうとうの激坂だったのでトレーニングならちょうどよいが、今日は、この後も長いので、やめにした。ここのガードレールは、草枕からだろうか、緑色というめずらしい色だった。

    

 ここの交流館も、ずいぶん高いところにあったが、さっきまでの平野の真っ只中とはちょっと景色がかわって、山の景色になっていた。その山肌にはみかんの木が植えてあり、国東半島でも見かけた、あのモノラックがたくさん見えた。一度、海面よりもだいぶ低い面に建物などがある地域をぬけ、この旅で初めてといってもいいくらいののぼり坂にさしかかった。今回のルートは本当に平坦なところが多かったということに坂を上りながら気がついた。坂を上りきったあと、とてもいい雰囲気の港が見えてきた。そこを抜けると再び上りで、山肌にはミカン畑という繰り返しが何度か続く。河内というところだと思うが、山と山にはさまれた小さな村という感じで印象にのこった 。

    

  

 昼過ぎになり、おなかもすいてきたので、やよいという食堂に入った。このあたりならではのものはないか聞くと春雨の麺のちゃんぽん、タイピエンというものをすすめられた。なかなかおいしかった。

 

 その後、そういうアップダウンの地域をぬけると、熊本駅に到着。写真をとり、定番の熊本城を目指す。

 

 城というのは、なんとも魅力がある場所だ。熊本城につくと、なんと、しゃちほこの修理中ということで中へは入れなかった。残念。仕方なく周りをぐるっと見て回ったが、熊本城はやはりスケールが大きい。三大名城の一つだけある。加藤清正がまつられている加藤神社に行った。初詣の準備で大忙しといった様子だった。

   

  

 次に向かったのは、こちらも有名、水前寺公園。前にも来たことがあるが、今回も、富士を模したつくりの庭をぐるっと堪能した。観光客は、外国人が多く、韓国語や、中国語があちこちから聞こえてきた。途中、中国人から、声をかけられ、彼の指さす方を見たら、私のサングラスが落ちていた。そのことを教えてくれたのだ。おもわず「ありがとう」と言ったが、謝謝と言った方がよかったのかも。中国人に助けてもらい、いい気持ちで、水前寺公園を後にした。

   

 時刻は4時。そろそろ宿泊のことを考える時間だ。ここ熊本には、たくさんホテルがあるので、泊まれないということはないと判断し、無理はせずに、熊本でホテルをさがすこととした。
 結果、いろいろとニュースになった東横インに泊まることにした。インターネットが無料だったり、新聞がただだったり、コーヒー飲み放題だったり、電話が無料で使えたりと割とサービスがいいので気に入った。次の日の電車の時間など、インターネットで調べ、デジカメで撮影しておいた。デジカメのPLAYモードには拡大もあるのですぐに見られる。こういうことにもデジカメは活用できて本当に便利だ。この日は、ホテルのすぐ前の食堂で、夕食をとって、その横のコンビニでつまみを買って帰った。
 テレビでコブクロのことをやっていた。デビューに至るまでの話など興味深いものが多く、見いってしまった。
 明日はいよいよ最終日だ。

  

本日のデータ
走行距離 90.20km
平均速度 18.0km/h
最高速度 44.5km/h

水前寺公園入園料500円
ホテル代6300円 
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